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センター長挨拶

令和5年11月
情報センター長 松浦健二

情報センターのセンター長を仰せつかってから早くも2期目の総括時期が近づいており,2度目のメッセージを公衆送信することとしました.2年後,3年後,5年後,10年後をイメージしながら.様々な取り組みを進めていきたいと思いますので,どうかご指導・ご協力をよろしくお願いいたします.

 徳島大学情報センターは,2014年度の改称から考えますと2024年度には10年目を迎えます.センター長を仰せつかった2020年度は,DX推進元年とも呼ぶべき契機となり,学習のオンライン化や対面とのハイブリッド化だけでなく,仕事のリモートワークや,押印廃止等,その後も様々な効率化が進みました.授業が対面主体になっても一度生じたこうしたイノベーションが消えたり,過去に戻ることはありません.ただ,外因性の牽引力が強かったという側面を組織や個人でしっかり捉えれているか,つまり,やればできるということの実感を客観的に見れているかは,その組織や個人の成長・変革の指標となるかもしれません.

 これらを支えるネットワークインフラやクラウド環境も日進月歩の前進をし,かつての「安定化」という情報環境に対する暗黙的指標は意味をなさなくなりつつあります.つまり,「常態化する情報環境変化」への追従に安定化はシフトしたのであり,基盤層では何とかそれに一定期間は微調整で耐えうる環境を限られた予算の中で実現しては次の環境設計を進め,並行して変化に対応困難なエンドユーザをお支えするということを念頭においた精力的な業務が求めらるということと理解します.

 こうした中,DX推進の一環として,電子決裁,電子承認や,オンライン申請など様々な機能を一般職員も自ら環境構築できる基盤が整いました.以前,本学でも早期導入した有償RPAは,今では職員自身が,オンライン申請から承認処理までを無償実装できる環境もある程度充実し,そのための様々な目的に応じたハンズオンセミナーも,本センターで主催しています.毎回多数のご参加をいただいており,変わっていく,良くなっていくという可能性に主催側もワクワク感を覚えます.ハンズオンイベントの初期には自身のノウハウ蓄積まで少し時間がかかることも想定してましたが,職員の皆様の積極的な活用により,効率化や利便性向上が図られてきていることを実感する場面も見られるようになってきております.

 一方で,情報セキュリティに関しては,リモート化,オンライン化が進むと,当然ネットワークセキュリティの見直しが必要で,VPNを起因としたランサムウェアのインシデントなどが社会的問題としてクローズアップされた時期ともなっておりました.本学でも当然ながらセキュリティ強化を図り、多要素認証の導入などを迅速に進めることとなりました.国立大学法人という性質上は,そのインパクトの程度によらず,一つのインシデントすら許容されないという緊迫感をもってセキュリティ維持向上を図るということになり,構成員個々の学びがとても大切になってきます.こうした中で,2022年度,2023年度の教職員の情報セキュリティ研修や個人情報保護研修,関連する自己点検の実施状況は2年連続100%となりました.本当に本務大変な中で,執行部のリーダーシップと共に,構成員の皆様の大変なご努力に感謝申し上げたいと思います.

 様々な取り組みをしてきている中で,2023年は生成AI元年と呼ぶべき年となりました.世界中が瞬く間に生成AIの広まりに応じた革新に邁進し,その対応方針や仕組みの学びも進んできたように感じます.生成AIは約款型クラウドサービスだけでなく,OSやブラウザ,その他のアプリケーションにも組み込まれ,一般利用者がそのAPI利用も簡単にできる状況にあります.あるいは,少しコンピュータに詳しくなれば,生成AIを自機にセットアップすることすらできます.組織固有の生成AI導入も増えて行くことでしょう.環境の高度化は,人間の変革に何をもたらすかは予測と観測を並行して行う必要がありますが,学生も教職員も環境変化とともに変化しているということかと思っています.
 私自身は生成AIの専門家ではありませんが,それでも個人的な理解を,あえて誤解を恐れず申せば,生成AIの内部では「最も尤もらしい自分とは何か」といった性質の処理が動いていると解釈しています.取り出せている対象データの中で相対的に自分の位置づけを見出す仕組みは,実世界でも日々経験するところです.社会の中で時勢に応じて都度都度相対的に自らを位置付けるということの大切さを窺い知る契機となりました.次にどんな技術や概念が生まれ広まるのか,我々が生み出せるのか,そのための生涯に渡る学びを楽しみにしつつも,時々大小の障害とも向き合う日々でもありますが.

 お伝えしたいことというより,書いておきたいことが随分発散してきましたので,本メッセージも閉じたいと思いますが,情報センターでは,特に本学構成員や関連の皆様とのコミュニケーションを大切にして,ご意見等も賜りたいと考えますので,構成員の皆様はコールセンター等,ご活用ください.また,コミュニケーション重視の一環として,情報発信面では,ウェブ活用と合わせて,広報のチャネルを増やし,広くリーチできるように,LINE公式アカウントも開設しております(大変稀な頻度で発出している状況で恐縮ながら)ので,構成員によらず興味ある方は,ご登録くだされば幸いです..

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